クラブレポート

『眞々田農園見学ツアー』

実施日:2006年6月3日


集合時にはぱらついていた雨も曇りに変わり、最後までなんとか乗り切ることができた今回の見学ツアー。実際に野菜が育つ現場で、土をさわり、肥料、苗や野菜たちを直接見て、いろんな場面に触れることができました。

またご案内してくださった眞々田さんワールドに引き込まれ、考え抜き精力的に動くその姿勢に刺激された一日でした。

おみやげに眞々田さんから小松菜と赤軸ほうれんそうを、さらにJA青森のご協力(好意?)で黄色のリンゴ‘星の金貨’を頂き、帰路につきました。
日時 :8年6月3日(土)10:00〜15:00
参加者 :13人
案内 :眞々田佐代子様
場所 :真々田農園


◆実際に会いに行こう!

農産物の生産履歴表示を積極的に行う小売店の増加に伴い、青果売場では生産者の名前や顔写真が表示された野菜・果物をよく目にするようになりました。

これが新鮮で美味しいものである場合、幸福感とともに、「この生産者の作ったものをもっと食べたい!」という気持ちが湧き上がるでしょう。そして、「どのように作っているのだろう」「生産者の人柄を知りたい」と思った事はありませんか?

今回は、生産者に実際に会いに行く旅。
野菜ソムリエの店Ef;(エフ)でも人気のある“眞々田さんの野菜”。その生産現場を訪ねて、さいたま市にある「眞々田農園」へやって来ました。

ガイドは、眞々田農園の奥様・眞々田佐代子さん。
さて、どんな旅になるのでしょうか?

◆農薬に頼り過ぎない農業

まずは、水田から。眞々田さんのお米は、無農薬栽培です。除草剤も一切使わず、手作業で雑草を取り除いています。 密植せず、隙間をあけて植える事で、害虫の繁殖を防止。収穫高を増やすより品質を保つことを重視しています。野菜を作る時も除草剤を使いません。 農薬を使う場合でも、法定の希釈倍率よりさらに薄めています。 できるだけ農薬に頼らない農業をしているのは、その方が土の健康を保てるからです。そして、食の安全性を考えての事。

「美味しくて安全なものを食べたいという気持ちは、皆同じだから」と眞々田さんは言います。
これを実現する為に、気の遠くなるような作業を根気よく続けています。

◆畑のごちそう

畑では、眞々田農園で栽培している野菜の栽培方法や品種の特徴、取引先がどんな野菜を求めているかなどのお話を聞く事ができました。

眞々田さんの手には、なぜか水を汲んだ青いバケツが。それは、この水で野菜を洗い、私達に採りたての野菜をごちそうする為だったのです!

実際に食べたのは、サラダ用として主にレストランに出荷している、早採りした小松菜。筋っぽくなく柔らかい。

他にも、トゲがピンと立っている味の濃いキュウリ、香り高く歯ごたえの良いミニキャロット、瑞々しく優しい甘みのカブ。なんと、カブは一人一株配られました。 「えっ! 一人一株!?」「食べられるかしら?」なんて言いながら、皆さん全員完食です。

眞々田農園の皆さんを交えた昼食会でも畑のごちそうを満喫。テーブルには、採り立て野菜のサラダ・自家製漬物・おにぎり・お味噌汁が並びます。

特に好評だったのは、カブの漬物とお味噌汁でした。 料理に舌鼓を打ちながら、農業研修に来ている方の話や眞々田さんがイギリスの商社に勤めていた頃の話、そしてご主人との馴れ初めの話などで盛り上がり、楽しい時間を過ごす事ができました。

◆農業は、毎年1年生

眞々田農園の取引先は、青果市場・卸売業者から小売店・レストラン・個人のお客様までと、広範囲に及びます。

取引先にレストランがあるのは、飛び込みで営業をしたのがきっかけ。眞々田さんの野菜の美味しさが口コミで伝わり、今では約30店舗のレストランに野菜を販売しています。 レストランは、市場では入手困難なものや規格外のものを求めてきます。

例えば、花おくら、通常のサイズより大きいものや小さいものなど。料理を華やかに引き立てる野菜。もちろん味も良くなければなりません。そうでないと買って貰えず返品されてしまいます。しかも、規格外の野菜は、たとえ返品されても青果市場に出荷できません。

だから、「いかにその要求に応えていくか」が大きな課題になっています。 規格に合わせて農産物を作れば、市場には出荷できます。その代わり、画一化された商品として取り扱われてしまうので、生産者の生産過程での努力は埋没してしまいます。

「野菜にかけた愛情を理解してくれる人々に食べてもらいたい」という農家の理想。 眞々田さんは、営業活動を通じて顧客のニーズを把握し、その難題を克服して期待に応える力を維持し続けることで、その理想を現実に変える努力を続けています。

「農業につきましては、精進するのみ」
「毎日、これでいいのか模索しておりまして、毎日が修行でございます」
「農業は、毎年1年生」

これらの言葉や生産された野菜の味を通じて、弛まぬ努力を続けているという姿勢の片鱗を感じることができます。これが、眞々田さんが顧客から信頼されている理由だと思います。

◆泥付き野菜に込められた思い

野菜ソムリエの店Ef;(エフ)の店頭に並ぶ眞々田さんの野菜たち。これらは、泥付き、根付きで販売されています。

それは、その方が鮮度を保てるからです。土には、4年かけて熟成させた眞々田家秘伝の堆肥が混ざっています。野菜はすべて当日収穫・当日出荷。鮮度を保つために、納屋のそばにある大きな冷蔵庫で収穫した野菜を冷やして(予冷)、コールドチェーンで出荷しています。

「新鮮な野菜を皆さんに届けたい」「皆が野菜を好きになるように」という眞々田さんの思い。 眞々田さんの野菜を食べる時には、この思いをしっかり受け止めながら、味わいたいものです。

農家の皆さんの“野菜・果物に対する愛情”。これを生活者に伝えていくという、野菜のソムリエの役割の重さを感じた一日でした。

『眞々田農園 ザ・ままだぁ〜ずふぁ〜む』
http://www.mamada.noen.biz/

レポート:ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター 平田 実
ベジフルメンバーズクラブに参加したくて、野菜ソムリエの勉強を始める。
ベジフル入門・中村敏樹先生の青果物の知識溢れる講義に感銘し、マイスターになろうと決意。現在、秋のマイスター試験に向けて勉強中。
参加したベジフルメンバーズクラブの活動内容は、自分のblogに掲載しています。
http://forest6pixy.seesaa.net/