クラブレポート

『輸入フルーツセミナー〜バナナ編〜』

実施日:2006年3月29日


北海道でのクラブ活動がスタートして初めての「輸入フルーツセミナー」。
東京から、マイスター協会教務部の藤崎潤一部長を(バナナ・パインの営業歴20年!!)講師として迎えました。

最近、北海道でもいろいろな品種のバナナが手に入るようになりましたが、生産地でのバナナの食べ方や、日本に入るまでの輸入経路、農薬、栄養や料理に関することなど多岐に渡った情報を、実物のバナナを前にしてお話していただきました。さらに、珍しいバナナハート(花)やバナナリーフ(葉)も見せていただきました。
日時 : 2006年3月29日(水) 18:30〜20:30
参加者 : マイスター・ジュニアマイスター20名
場所 : エルプラザ


◆ バナナとは

周年通して店頭に並んでいるバナナは、低価格で、栄養バランスの取れた果実として人気があり、ここ最近の年間輸入量は100万トンを越えています。 日本ではデザート感覚で果物として食べられていますが、熱帯の国々では主食や調理しておかずとして食べられています。

バショウ科のバナナは多年草の草、赤道を中心に南緯30度、北緯30度の間の熱帯地域に広く分布、そのあたりは別名バナナベルト地帯といわれています。世界で栽培されているバナナの品種は300種以上といわれ、そのほとんどは生食用として食べられていますが、料理用は緑色の状態で焼いたり蒸したりして食べられます。

皮の色が変化する理由は、緑色のときに含まれるクロロフィルが分解消失し、もともと持っていたカロテノイド系色素の黄色に変化するそうです。緑色の時にはデンプンが多く、硬くて芋のような味わいで、主食にする地域があることもうなずけます。

バナナの水分は約75%と意外にも多く、ブドウ糖、果糖、ショ糖のほかにビタミンB群、カリウム、鉄、カルシウム、食物繊維などが含まれており、栄養バランスがよいうえに、1本のカロリーが90kcal前後。成人病の予防や免疫力を高める効果も期待されます。また、筋肉のけいれんを抑える働きがあると、多くのスポーツ選手の中にも人気が高いのも特徴です。

◆ 比べて発見!食べて実感!4種類の食べ比べ

品種 産地 糖度 特徴
セニョリータ エクアドル 25度 通称「モンキーバナナ」商品名「オリート」。小型でかわいい。ねっとりとした甘味があります。参加者からは、しっとり感や香りがよいという感想がありました。
モラード エクアドル 28度 皮は赤みがかり、果肉は黄白色。肉質は緻密でなめらか、甘味が強い。参加者からは、なめらかさと濃厚さが評価されていました。
キャベンディッシュ フィリピン 23度 店頭に出回るバナナの中でもっともポピュラー。フィリピン産のバナナのほとんどはこの品種。果肉は黄白色で、香りがよくてキメが細かい。参加者からは食べ慣れている味、硬めで少し青臭い感じがおいしいと評価されていました。
カルダバ
(調理用)
フィリピン 28度 キッキング用バナナ。現地では青いまま料理に使用しますが、その際は硬く芋のような感じで、煮たり、揚げたり、蒸したり、焼いたりします。今回は特別に黄色く熟させて食べ比べをしました。参加者からは、ねっとりしてほどよい酸味があるなどの感想がありました。
以上の4品種を、セニョリータとカルダバは1本そのまま、あとの2種類は2分の1カットずつ食べ比べました。参加者に一番人気だったのは食べ慣れている「キャベンディッシュ」。次いで意外にも「カルダバ」、次が同数で「セニョリータ」と「モラード」。

講師は、「本来カルダバは、緑色の状態で料理する品種です。こんなことしたら現地の人に、怒られてしまいますね。でも今回わざわざほかのバナナと同じように熟成加工をした理由は、酸味のあるバナナを皆さんに試して欲しかったからです。予想以上の反響でした。カルダバを加工して食べた日本人は皆さんがはじめてかもしれませんね」と、カルダバが気に入ったという声が意外に多くビックリ。

◆ バナナが食卓に上がるまで

日本には緑色の状態で、13〜14度前後に保たれて船で輸入され、その後は加工施設で熟成加工し、約1週間かけて黄色くなって各市場に出回ります。外気温によって熟度が進むので、夏場は少し緑色が残っている(グリーンチップ)状態で、冬場は黄色い(フルイエロー)状態で店頭に並びます。

日本でバナナの輸入が自由化されたのは1963年。昔は台湾からの輸入が多かったのですが、最近はフィリピン産が多く、2004年のデータでは85%がフィリピン、次いで12%がエクアドル、残りが台湾、メキシコ、ペルー、中国などからも輸入されています。

食べごろは生活者の好みによりますが、比較的年齢の高い人にはシュガースポットと呼ばれる黒いソバカスが出ている甘いもの(カラーチャートでは7番)が、若い人には両端に少し緑色が残っている硬めのもの(カラーチャートで5番や6番)が好まれているようです。
調理法についても、ベジフルカルテに役立つ簡単なレシピを紹介。



◆ 参加者の声

参加者の方々は、初めてのワークショップ(今までは食べ比べのみ)で、実際の現場で働かれていた、バナナにとても詳しい講師の体験談を聞きたいと集まってくださいました。

まずはバナナの植物としての特徴や、バナナが産地からどのような流れで私たちの食卓へ届くのか、輸入青果物の安全性などの説明があり、ちょっとブレイクタイムとしてバナナに関するクイズが出題されました。4問中全問正解者は残念ながらいませんでしたが、雑学的なバナナの情報が聞けたと、参加者は楽しみながら回答していました。カルダバを口にしたことがある人がいなかったため、カルダバをはじめとする食べ比べができたこと、バナナハートのつぼみを見ながらバナナがどのように大きくなっていくのか、農薬に関する正しい情報を得られたことなど、講師からいろいろなバナナの情報を楽しく聞けたこともあり、これからもっと食べていきたいという声も多く聞かれました。