■3日目〜 ちょっと余裕の3日目ツアー3日目ともなると、メンバーそれぞれ、旅の時間の過ごし方や、ペースがつかめてきたようです。早めに起きて朝食を済ませ、朝の海岸を散歩する者もいれば、出発ぎりぎりまで睡眠時間を確保する者も。
朝8:00、業界トップのナチュラル・スーパーチェーン、『ホールーズマーケット』へ向かって出発!
『ホールフーズマーケット』
8時30分。モントレーのホールフーズマーケットに到着。開店は8:00なので、日本のスーパーよりずいぶん早いのではないでしょうか。店内を見回る前に、「パブリック・コミュニケーション・リレイションシップ」という部門の方から、まず、ホールフーズについてのお話を伺うことになっており、店舗に併設された、普段は料理教室や健康づくり講座などのイベントが開かれる施設に通されました。入り口には「クッキング&ライフスタイルスクール」と書かれています。これだけでも、消費者教育に力を入れていることがうかがえます。
お話を伺った“地域社会コーディネーター”のナオミさんによると、26年前にテキサス州のオースティンに誕生したホールフーズは現在、全米で約200店舗、イギリス、カナダにも店舗をかまえる、ナショナルチェーンへと成長。ホールフーズのモットーは「ホールフーズ、ホールピープル、ホールプラネット(自然食品、健康な人々、健康な地球)」。なるべく人工的な手を加えない健康的な食べ物を手始めとして、人や環境のことまで考えよういう明確なコンセプトが分かります。しかも、そのコンセプトを着実に実行しているところがすごい。「ハニークリスプ」「フジ」「ガラ」とりんごの食べ比べをさせてもらいながら、ホールフーズが連邦農務省とともに、メンバーの一員として有機の全米一律の認定基準を作ったことや、売上利益の地域還元、自社有機ブランドの開発、厳しい取扱商品基準などの話を伺いました。成人の6割以上が肥満か太り気味といわれるアメリカ。ちょっとくらい高くても、よりヘルシーで、なおかつ、おいしい食べ物を求める、知的で豊かな人々の層の成長とともに、ホールフーズマーケットも成長してきたのでしょう。その斬新な売り場演出や、従業員の接客教育、ブランド戦略はみごとで、全米の働きたい企業のトップ100に過去9年間連続で入っているのだそうです。ちなみにここで買った、お昼のサンドイッチは、昨日のサンドイッチと比べてもほんとうにとってもおいしくて、感心しました。
|
 |
 |
 |
『ザ・ファーム / クラウンパッキング』
10:00。『ザ・ファーム / クラウンパッキング』に到着。「アメリカのサラダボール」と呼ばれる野菜の大生産地サリナスで、体験農場「ザ・ファーム」とともに、800エーカーの慣行栽培圃場と250エーカーの有機栽培圃場を持つ「クラウンパッキング」。不思議な名だと思ったら、元々は選果場(パッキングハウス)だったのだそう。まずは、広大な農場をバスに乗って見学。これが、大規模農場というものかと感心していると、800エーカーというのは、アメリカの農場としては小さいのだと、案内してくださったデイビッドさん。大きなチェーンスーパーに一年中商品を供給できる、もっと大きな農場との競合はたいへんなのだそう。
最初にバスを降りたのは、レタス収穫中の畑の前。現在は選果場に運びこむのではなく、「フィールド・パッキング(収穫しながらその場で直接包装すること)」をするのだそうで、目の前には興味深い光景が。ゆっくりと移動する作業車の後ろに10数人の人々が、隙間なく横一列について歩き、自分の前のレタスを刈り取るとセロファンにつつんでダンボール箱へ詰めていきます。荷台の上にはレタスで一杯になった箱を受け取り、積み上げる係りが待機、荷台が箱でいっぱいになったら別の係りが台ごとトラックに移します。このように移動し続けながら、流れ作業で実に手際よく作業が進んでいくのです。1チームで一時間に約300箱を詰め、作業車が3台稼動しているので、合わせると一時間に900箱から1000箱のレタスの箱が出来上がっているのだというから驚きです。
続いて、4月から11月までが収穫期というイチゴや、有機栽培のセロリ、アーティチョークと次々と畑を見学しながら、労働者問題や、アメリカ市場の動向など、色々とお話を伺いました。驚いたのが、有機作物がとてもきれいで虫食いがないこと。ほんとは農薬撒いてんじゃないの?とちょっと疑いましたが、空気が乾燥しているカリフォルニアは、病害虫の発生率が少ないのだそうです。日本で有機栽培をされている方々の虫取りのご苦労を考えると、うらやましい限りです。
後半は、ハロウィーンが近いからでしょうか、かわいらしくカボチャでディスプレイされた体験農場「ザ・ファーム」に移動し、有機栽培のイチゴやとうもろこし、トマトなど、様々な野菜が植えられたデモンストレーション用の畑をスタッフのサラさんに案内していただき、畑の作物をその場で味見させていただきました。
|
 |
 |
 |
バスは、次の宿泊地、マーフィスへ移動。途中、『ウォルマート』に立ち寄りました。大型バスから降り立つ我々を見た地元の少年達が「ひょー!ウォルマートにバスで来てるぜ!」と驚きの声をあげていました。確かにウォルマートは観光スポットとは程遠い、アメリカ一安売りに特化した、超・庶民的スーパーなのですから、驚くのも無理はありませんね。
マーフィスへの道中、幾重にも連なる丘を超え、「セントラルバレー」という日本中のすべての平野を足してもまだ余る面積を持つという大平原を抜け、うねうねと横切る用水路や、アーモンドや柑橘類の広大な畑が次々に車窓に現れては飛び去るのを眺めながら、やっぱりアメリカは大きいなぁと実感。そうこうするうちに、バスはシエラネバダ山脈に近づき、道はすっかり山道に。バスの水タンクが漏れているというハプニングがあり、途中、パブや高校で水を分けてもらいながら、なんとかマーフィスへ到着です。
森の中にたたずむマーフィスは、昔ゴールド・ラッシュで賑わった、小さな田舎町。町並みも古き良き時代を懐かしむような、古い建物を改造したアンティーク風のショップが立ち並びます。本日泊まるホテルも小さいながらも歴史あるホテルなのだそう。ホテルでの夕食の席で、明日でお別れの中川さんからお言葉をいただき、我々もこの素敵な旅行を計画し、長い期間下準備をしてきてくださった、中川さんへの感謝とともに、一人ずつ旅の感想などを述べさせていただきました。ここでまた、新たなキャラクターの発見などもあり、メンバーの距離感がぐっと縮まりました。
|