山内 美穂さん(ベジタブル&フルーツマイスター)
野菜ソムリエが伝える、フード・マイレージを考えた「食」の大切さ
●家庭の食生活改善に役立てたい

ベジタブル&フルーツマイスター
山内 美穂さん
幼いころから食と環境問題に関心があったという山内さん。野菜ソムリエの資格に興味を持ったきっかけは、あるTV番組で野菜ソムリエが、テーマを設けてサラダを作っていたのを見て感動したこと。
「自分もこんなふうに目的を持って料理ができるようになりたい」と思うと同時に、家庭での食生活改善にも役立つのではと考えました。
そして、台所を預かる主婦として、このような知識を深めたいと思うようになり受講を決意。同じ意識を持った仲間と出会い、かけがえのない宝物を得たといいます。
「学べば学ぶほど食に関して広く興味が沸き、"旬の物をその土地で食べることは環境にも良い"という事にも気付きました。このような事をもっとたくさんの方に伝えたいと、より強く思うようになったのです」
●「フード・マイレージ」を通して「旬産旬消」を広める

アースデイ東京に、「リーフプロジェクト」の活動でブース出展
山内さんは、昨年マイスター仲間と共に「フード・マイレージ」を広めるため、食育グループ、「Leaf Project(リーフプロジェクト)」を発足させました。代表を務める山内さんの主な活動は、「フード・マイレージの普及とそれを伝える人材育成」。講座の運営や、全国で講演を行っています。
そして、講演では、栄養や旬の野菜のことなどを織り交ぜて話しをしているので、野菜ソムリエで得た知識はとても役に立っているといいます。

さいたま新都心にて行われた「夏休み子供見学デー」で食育団体「リーフプロジェクト」として、ブース出展&ミニ講演
今年の「アースデイ東京2009」には、「野菜ソムリエが伝えるフード・マイレージ〜まな板の上からエコを考えよう〜」をテーマに、ブース出展を果たしました。その時「昔は、旬産旬消というのは普通のことだったのにねぇ」と来場者から聞いた言葉が印象に残っているそうです。
生産や流通に費やされるエネルギーには、CO2の排出も伴います。この排出を極力少なくしていくためには、フード・マイレージを考えて「地産地消」や「旬産旬消」を進めていくのが大切と山内さんは話します。
「旬を意識し、地元の食物を大切にしよう、という簡単な、そして誰にでも出来る行動を生活者の皆さんに伝えたいですね」。
●「主婦」の立場からこそ伝えられる食育

「近海魚のつみれ汁」千葉の近海で取れた魚のつみれと、千葉名産品のピーナツペーストを溶かした品【フード・マイレージ数が低いメニュー】
山内さんやメンバーの真摯で情熱的な活動が実を結び、千葉そごうにある野菜のアンテナショップ「グリープ」でフード・マイレージカードをおいてもらうようになり、その様子がTV番組で取り上げられました。
これも、主婦という立場であったからこそ、家庭での食育において「フード・マイレージ」を伝えていくことの必要性をアピールできた結果でもあるようです。
「主婦だからこそ提案できることがあるし、身近なところから簡単にできる「食育」をこれからも伝えていきたいと思っています。
『山内ならば、食や環境についてユニークな発想で伝える方法を提案してくれるし、話をすることが出来る。フード・マイレージについても、身近な視点から話をしてもらえる』と思われるようになりたいですね」
講演活動で多忙な中にも常に生活者の視点を持ち、わかりやすく想いを伝えようとする山内さんの、丁寧な人柄がうかがえます。
●食と環境が学べる「畑の学校」を作りたい

自分の畑で野菜を収穫!
マイスター講座を受講してから、「生産」に強く興味を持った山内さんは、今ではご夫婦で野菜を作るようになりました。
青い空の下、大地に触れながら行う農作業は愉しく、自分で作る野菜の味は格別で、畑で収穫しながらレシピが思い浮かぶ時もあるそうです。
「夢は生産者になり、「畑の学校」を開設すること。そして、レストランを併設させ、採れたての農産物を通して、地産地消や環境について伝えていきたいと思います」
と食の大切さを語る山内さん。

山内さんの畑で採った、シシリアンルージュとスイートバジルで作ったジェノベーゼソースのパスタ【フード・マイレージ数が低いメニュー】
今まで出会った全ての人のおかげで今の自分があり、その感謝の気持ちを形にしたいといいます。
近い将来、「畑の学校」で大勢の生徒達を前に、活き活きと野菜の魅力を伝える山内さんの姿が目に浮かぶようです。
文章:ベジタブル&フルーツマイスター 佐藤雅美
写真提供:山内美穂さん
(「夏休み子供見学デー」 写真提供:日本成人病予防協会)
(「近海魚のつみれ汁」 写真提供:マイスター神林春美さん)







