坂口 もとこ さん(ベジタブル&フルーツマイスター)

「パンと野菜」、二つの世界の融合で楽しい食卓を提案する

●パン教室の生徒さんのニーズが導いた、野菜ソムリエへの道


ベジタブル&フルーツマイスター
坂口もとこさん

 得意のパン作りが友人の間で評判になり、「教えてほしい」という声に応えて自宅で少人数制のパン教室を開いた坂口さん。

 そのパン教室のさらなる充実と、ご本人や生徒の嗜好やニーズの変化を感じたことがきっかけで、野菜ソムリエの道へと進みました。

 さらには、日本パンアドバイザー協会の認定資格である「ジュニア・パンアドバイザー」の資格も取得し、現在は「パン+野菜」という新しい切り口のレッスンを展開されています。



●「パン+野菜」好評を博した新しい提案


自宅でのパン教室。丁寧で親しみのある指導が好評。

 パンを取り上げた講座にも登壇する機会が増えた坂口さんですが、活動の中心はご自宅で開くパン教室「mi casa tu casa(ミカサツカサ)」(野菜ソムリエの料理教室グループ認定料理教室)。

「野菜もメイン料理になれるのでは?」という思いはあったという坂口さんですが、野菜ソムリエになってからは、より野菜を打ち出すメニューを提案するようになりました。

 また、メニュー提案に加え、毎月旬のテーマ野菜を決め、選び方・保存方法・栄養なども掘り下げる講義を展開、生徒からも、「パン以外に野菜も学べて、知識の幅が広がる」「野菜のレシピが増えて家族に喜ばれた」と、大好評だそうです。



●野菜ソムリエになってからは「伝えること」にも積極的に


手作りパンと野菜料理。坂口さんならではの提案です。

VMC「手づくりパンで旬のベジフルサンドイッチ」に講師として登壇。

イベントで提案したサンドイッチ。根菜も意外とパンに合う。

 野菜ソムリエになったことは、坂口さん自身の行動にも変化をもたらしました。例えば、食卓提案の際に野菜をより具体的・積極的に取り上げるようになったり、ブログも始めるなど、情報発信を積極的に行うようになったのです。

 そして情報発信の際には、相手の興味に合わせて野菜の魅力を伝えるようにしているのだとか。美・健康・食育・趣味・仕事など、相手のライフスタイルに合わせた言葉選びや雰囲気づくりを心がけているそうです。

「伝えるプロとして、自分の個性を通すよりも、相手の個性を引き出せたら嬉しい。野菜ソムリエが主役なのではなく、橋渡し役となり、生活者一人一人が主役となれる食卓提案をしていきたいです」
と坂口さん流の発信スタイルを教えてくださいました。

 そして、出会った人やその熱心に頑張る姿からも刺激を受け、より広く社会に目を向けるようになったことも変化のひとつ。

「子育てに没頭したり、教室も自宅でやっていると、社会の動きやニーズに疎くなってしまうことがありますが、野菜ソムリエの中級クラス、マイスターの講座ではマーケティングなども学べます。途中でくじけそうになったこともあったけれど、がんばってみようと思いました」
と、笑顔の中に努力家の顔をのぞかせます。



●自分自身のスキルアップ、そして魅力ある教室づくりを目指す


パンと野菜の楽しさを伝えるため、試作やスキルアップは欠かさない。

野菜のおいしさが堪能できるバーニャカウダにもパンを添えて。

「野菜ソムリエというと野菜ばかり食べているように思われますが、実は我が家はみんなお肉も大好き」という坂口さんは、ご自身のことを「偏るのが嫌い。何事にもバランスを大切にし、考えすぎずに実践することが好き」と分析します。

「こだわりすぎず、色々なものが好きな人は多いはず。私もその一人。そんな私だから伝えられることもたくさんあると思うし、私の役目だと思うようになりました」

と力強く語ってくださいました。

 今後は、開講してから6年を数えるパン教室を「永く、魅力ある教室にしていきたい」そうで、同時に自分自身のスキルアップも図っていきたいそう。

「野菜もパンも食卓全般のこと。だからこの2つは切り離せません。野菜ソムリエとジュニア・パンアドバイザーという2つの資格を、相手のニーズに合わせて活かしていくことが自分のスタイルだと思います」

 さらには、「自宅教室以外の仕事も増やしていきたい」と意欲満々な坂口さんの夢は、パンのようにどんどん膨らんでいます。




○「mi casa tu casa(ミカサツカサ)」
http://mottia.exblog.jp/

文章:ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター 原神千枝
写真提供:坂口もとこさん
撮影:原神千枝(イベント写真2点)